太極療法(たいきょくりょうほう)とは、澤田健が提唱した治療の概念です。
澤田流、澤田流太極療法とも呼ばれます。
治療内容はどんな病気も全体の調子を整えることで回復が早まることから
局所の病気だけにとらわれることなく、全体調整を目的とした治療概念です。
主な基本穴は、百会穴、身柱穴、肝兪穴、脾兪穴、腎兪穴、次髎穴、澤田流京門(志室穴)、
中脘穴、気海穴、曲池穴、左陽池、足三里穴、澤田流太谿(照海穴)、風池穴、天枢穴などです。
出典:ウィキペディア
私は明治鍼灸大学(現明治国際医療大学)を卒業して財団法人東洋医学臨床研究所はり灸治療室に勤務しました。
その時の所長が多留淳文先生でした。多留先生は漢方医(内科医)です。
漢方を中心に鍼灸もしておられ、先生の鍼灸の師匠が代田文誌先生で、代田文誌先生の師匠が澤田健先生でした。
したがって私が習得した鍼灸方法は必然的に澤田流太極療法になりました。
すでにみなさん鬼籍にはいられてしまいました。
全体調整のメリットは、主訴やお悩みが単独で起こっているのではなく、
そのもととなるからだの弱りが必ずあるからです。
長年のからだの弱りを放っておいたために現在のお悩みが出てきたのです。
「からだの弱り」、それはバランスの乱れとも歪みとも表現されます。
筋力のアンバランス、姿勢、内臓のはたらきの弱り、ストレスによるこころの弱りなどをさします。
鍼灸は自律神経からその弱りを改善するようアプローチします。
鍼を刺すと緊張がほぐれリラックスし、血流が良くなることが研究でわかっています。
そういった体の反応を利用して改善に導きます。
鍼灸にはいろいろな流派があり、時代とともに変化しています。
どの流派においても患者様の全体像を把握し、体調を整えることで病気を改善していくというのが施術の目的です。
流派間の違いは「どこから、何から」アプローチしていくかの違いです。
目的は一つ。患者様を良くすることです。
そしてそれぞれの流派には決まったアプローチ法があり、決まったツボ(基本穴)があります。
そこを足掛かりとして施術を進めていきます。
澤田流太極療法も同様です。
基本穴をもとにカスタムメイドした施術を提供することで、一人一人の患者まさに応じた施術を構築していきます。